なぜ、屋根を塗装した後に雨漏りがするの?

投稿日:2024年7月29日 / 最終更新日:2024年7月29日

なぜ、屋根を塗装した後に雨漏りがするの?

屋根を塗装したら屋根が強くなって、雨漏りしないはず…。と思っていたのに…。

なぜ屋根を塗装するの?塗装する理由。

屋根塗装は美観の回復や屋根材の保護、遮熱機能の付加などの目的があります。
屋根塗装は雨や風、紫外線から屋根を保護し、適切な塗料を選ぶことで、防水性や耐候性を向上させ、屋根の寿命を延ばすことが出来ることから、屋根を約10年に1回塗りなおす事をお勧めいたします。

屋根を塗装する注意点。

注意点としては、屋根塗装をDIYされる方が多くいらっしゃいますが、お勧めすることが出来ません。
屋根を塗装することで、上記の目的は達成されるかもしれませんが、返って雨漏りする原因になる可能性が高いと考えます。
なぜ、屋根を塗装することで雨漏りの原因になるのか?むしろ雨漏りしている部分も、
塗装することで解消すると思っている方が多いのではないでしょうか?

屋根を塗装した後に雨漏りする原因はなに?

屋根を塗装する前から雨漏りしている場合は、屋根の構造や材料の劣化、防水層の破損などが原因となり雨漏りしている場合がほとんどです。また、屋根の塗装は、美観や保護のために行われるものであり、雨漏りの直接的な原因を解消するものではありません。
ただ、雨漏りもしていないのに、屋根の塗装をした後から雨漏りしだした。ということがあります。
屋根の構造は、瓦、コロニアル等どの屋根も1枚1枚が重なり合い1つの屋根を形成しているのですが、
よく見ると重なり合った部分には、わずかな隙間があります。
その隙間から、雨漏りするの?と思われるかもしれませんが、雨漏りするのではなく、その隙間は、
必要不可欠なもので、屋根に侵入した雨水を排出させる重要な役割を持っています。
雨水を排出させるその隙間を、塗装する事によって、塗膜で塞いでしまう事が有ります。
そうなってしまうと、雨水の抜け道が無くなり屋根内部に雨水が溜まり、
家の中に漏れてくると言う現象が起きて来ます。

屋根を塗装した後に雨漏りしないように縁切り?

屋根塗装後に雨漏りが発生しないように「縁切り」と呼ばれる工程を適切に行うようにすれば雨漏りはしないでしょう。縁切りとは、先ほど述べた屋根と屋根の重なり合った、わずかな隙間を、
塗膜によって塞いだ部分を手作業で切って、再度隙間を造ることです。
特に、コロニアル等の屋根は、タスペーサーという部材を屋根に差し込み、縁を切ってもらうことをお勧めします。タスペーサーを使用することのメリットは、塗料が再度密着することがなく、
再度縁切りをする必要がなくなり、カッター等の縁切り作業に比べて、費用を抑えられるなどです。
縁切りの効果を最大限に発揮させたい場合は、タスペーサーを使用してもらいましょう。

タスペーサーとは?

適切な隙間を作るために屋根と屋根の間に挿入するスペーサーです。(写真参照)

雨漏りの原因を解消するには?および、まとめ

雨漏りの原因を解消するには、キチンとした縁切り、タスペーサーの挿入を怠らないことです。
また、キチンとした縁切りを行った場合でも、雨漏りがする時には、屋根の下に施工してある
ルーフィングが劣化している場合で、穴が開いている、破けている場合も考えられます。


特に、セメント瓦を塗装する場合は、縁を切るのも難しく、また、コロニアル屋根などに挿入する
タスペーサーのようなものもありません。
もし、どの屋根材にしても完全に雨漏りをしないようにしたいとの事でしたら、屋根の葺き替え、
もしくは、カバー工法(現状の屋根の上から、新しく屋根をかぶせる工事)での施工が適しているでしょう。